多田恵子さん

(Keiko Tada)

本と喫茶「畔(ほとり)」店主

本と喫茶「畔(ほとり)」の店主、多田恵子さん。福岡県出身で、若い頃は日本各地や海外を旅していました。人生の大きな転機は、後に夫となる方とのインドでの運命的な出会いでした。 彼の就職先が浜松市に決まったのをきっかけに、二人で静岡県へ。磐田市での曲がりカフェ時代を経て森町で古民家カフェをオープンさせました。手芸や哲学対話や人権ワークショップなども企画・開催しています。

本と旅と手芸を愛する店主が古民家カフェを開くまで

インタビュー日:

静岡県森町の天森橋(てんしんばし)を渡った先、向天方にひっそりとたたずむ古民家カフェ「本と喫茶 畔(ほとり)」。森町の古民家との出会いがあり、借主にプレゼンテーションした恵子さんは、2024年に家族と森町に移住しました。

昔、この地は遊郭で、立派な梁がそのまま残るこの古民家は、ビリヤード場だったそう。設計士や家族、町の人たちの協力を得て、念願のカフェをオープンさせました。

本と喫茶「畔(ほとり)」の玄関の引き戸を開けると、土間がお出迎え。少しうす暗い奥に進むと、コーヒーや手作りのお菓子、そして壁一面に並ぶ本が、訪れる人々を温かく迎えてくれます。なぜ、福岡出身の彼女がこの町でお店を開くことになったのか。お店に込めた想いや、これから描く未来について、じっくりとお話を伺いました。

若い頃は日本各地や海外を旅していたという恵子さん。人生の大きな転機は、後に夫となる方とのインドでの運命的な出会いでした。彼の就職先が浜松市に決まったのをきっかけに、二人で静岡県へ。結婚して子育てをしながら、磐田市で間借りカフェを始めます。自身の本棚をお店に置いたことで、本をきっかけにお客さんとの会話が生まれ、空間が豊かになることを実感。「本があることで面白いことが起こる!?」。その経験から、本が読めて、購入もできる、今のカフェスタイルが生まれたそうです。

森町との出会いは「空き家バンク」でこの物件に出会ったのが始まりでした。様々な町を検討する中で、森町への移住を決意させたのは、町の移住定住推進課スタッフの「圧倒的な熱量」だったそう。他の市町村とはまったく違う、その温かいサポートと情熱が、彼女の背中を押したと言います。

穏やかな語り口の中に、確かな芯と愛情が感じられる多田さん。おしゃべりしたのは初めてなのに、ずっと前から知り合いのような、不思議な魅力がそのまま「畔」の魅力そのものとなっています。「哲学対話」や和菓子屋さんとのコラボイベント、さらには参加者が黙々と自分の作品作りに没頭する「手芸の会」など、ユニークな催しが定期的に開かれています。

「お店を始めて自分の趣味の時間が少なくなってしまった。そうか、自分のやりたいことは、ここで“イベント”としてやればいいんだ」という発想の転換で、お店は、彼女の「好き」が詰まった表現の場にもなっています。2025年9月で1周年を迎えた畔さん。動画を最後まで見れば、このカフェに流れる心地よい空気の理由が、きっとわかるはず。ぜひ、ゆっくりとお楽しみください。

フォトギャラリー

多田恵子さん  gallery 1

店舗入り口にかかっているリネンののれんの刺繍は恵子さん作。古民家の格子戸とよく馴染んでウェルカム感いっぱいだ

関連情報

本と喫茶 畔(ほとり)
飲食

本と喫茶 畔(ほとり)

2024年9月3日オープン。古民家を改装した店内に、本棚が並び、購入または店内での読書が可能。焼き菓子やケーキ、自家製ドリンクを提供し、静かな大人の時間を楽しめる空間です。ときどき哲学対話、手芸のイベントなどもやっています。

公式サイト詳細を見る →

関連マップ

二本指でマップを操作